はじめのいっぽ

 新しいことを始めたり周りの環境ががらっと変わったりすることは、良いにしろ悪いにしろ非常に疲れることです。
 全く未知のものに触れてそれを理解しようとするのはとてもエネルギーが必要で、慣れてくれば楽になるだろうとは頭でわかっていてもそこまでの過程で気疲れしてしまいます。

 大学生の時分にネットカフェで約4年間アルバイトをしていました。接客は最低限、静かな環境で黙々と掃除と洗い物をしていれば良かったので私にとっては非常に楽な職場だったのですが、最初の1日だけ出勤してバックれたりフェードアウトしてしまう新人さんを4年間で何人も見てきました。
 こんなに穏やかでバイトにしては時給も悪くない(最低賃金+200円くらい)のになぜ……と当時は疑問に思っていましたが、料金システムやレジの使い方や漫画の配置など、覚えなくてはいけないが最初はたくさんあるんですよね。変化のある職場ではないので一度記憶してしまえばなんてことはないのですが、その最初のハードルがある程度あるという。とはいえどんなバイトでも最低限は覚えなきゃいけないことがあると思うんですけど……。

 新しい環境や仕事をしんどいと感じる原因が慣れていないせいなのか、それとも本当に自分と合わないせいなのか、自分ひとりで見極めるのはとてもむずかしいなぁと思います。
 最近いくつか新しいことを始めたのですが、どれも心と身体のリソースをたくさん割くので四苦八苦しています。もう少し経験を積めば意識や疲労度も変わってくるかなと期待する一方で、無理なことは無理と見切りをつけるタイミングも窺いつつの手探りです。
 
 変化を嫌って穏やかな環境でぬくぬくと過ごしがちだったので、2019年はほんの少しずつでも行動して自己変革の年にしていこうと思っています。

ロックマン Advent Calendar 2018

 遅くなりました。

adventar.org

 おかげさまで参加表明していただいたぶんは全て埋まり、非常に内容の濃いアドベントカレンダーが完成しました。
 参加してくれた皆さんどうもありがとうございました。

「いろんな人がロックマンについて語るのを見たい」という思いから始めたので、様々なシリーズ・ジャンルのロックマン愛を見ることができてとても楽しかったです。
 カレンダーを立ち上げるのが遅く上旬が埋まりにくかったので、来年はもう少し早めに立ててより多くの人に参加してもらたらと思います。


 2018年はSwitchというハードのおかげでいろいろなゲームに触れた1年でした。今年プレイしたゲームや読んだ本をまとめたいなぁと思いつつ、積みゲー積ん読から目を逸らし続けております。(……)
 来年もどうぞよろしくお願いします。

【12/17】ロックマン11をクリアしました

 アドベントカレンダー17日目の記事です。
 宣言通りロックマン11をクリアしました。こちらの記事の続きになります。
 とにかくクリアすることを目標にしたので難易度はADVANCEDのまま、ネジで買える装備もE缶も贅沢に使ったプレイですがなんとかワイリーを土下座させることに成功しました。弱点武器などの知識がゼロの状態からだったのでほとんど自力でがんばりました。えらい。(熱い自画自賛)


※攻略記事ではなくただプレイしながら勢いに任せて書いた感想です。

パイルマン

 リフト地帯に入って早々なんで最初に選んでしまったんだろうと後悔しました。高低差のあるステージにロックバスターはあまりにも無力……。
 とはいえそこまで難所という難所もなく順調に進んでいましたが、壁となったのはミサイルやら接敵やらのスリップダメージでした。思い返すと、ステージ道中でHPがなくなって死んでしまったのはパイルマンステージくらいだった気がします。
 中ボスにどうやったらダメージが入るのかわからず、ひたすら攻撃を避けながら5分くらい格闘していました。HPゲージがないと攻撃が通っているかもわからないので不便だなと思いました。
 ボス部屋に到達する頃にはスムーズにギアを発動できるようになっていたので、スピードギアで攻撃パターンを観察しながらあっさり倒すことができました。
 

ロックマン

 親の顔よりプレイした体験版(?)
 パワーギアと特殊武器を使うことに慣れていないせいでちょっと硬い雑魚にすごく苦労して、ゲームのテンポが悪くなってしまうことに自分でやきもきしました。
 Twitterで見た、後ろからトゲが迫ってくるところのショートカットを真似しようとしたら上から降ってきたブロックに潰されて死にました。初心者がやることじゃなかったです。
 体験版で何度も落下死したベルトコンベア地帯はラッシュコイルを駆使してズルしました。悪い大人になってしまったね。
 ブロックマンは絶対パイルドライブが弱点でしょう! と思って意気揚々とステージを選んだのに違いました。
 

ブラストマン

 ひたすら中ボスに苦労しました。下手なりにギアを使ったり特殊武器を撃ったりしてみても上手く当たらなくて、攻守のターンの大事さをここで初めて感じました。
 即死トラップが少ないおかげであっさりボスにたどり着きました。スピードギアを使っても小さな爆弾を避けるのが難しかったです。
 ブラストマンは絶対ブロックドロッパーが弱点でしょう! と思って意気揚々とステージを選んだのに違いました。

トーチマン(1回目)

 今作の絶対許さないステージ。でも曲は一番好き!
 とにかく即死が多すぎてひたすらに死にまくりました。やっと難所を越えた! と思ってもその先のトラップで死んでしまいゲームオーバー→ステージの最初から、というのを何度も繰り返しました。
 フクロウを倒さず進まなくてはいけないところが越えられず、一旦他のステージへ。
 

ツンドラマン

 ステージにトゲトゲが多くて一見難しそうだったのですが、なぜかあっさりとボス部屋まで着いてしまいました。ちなみにこの時点ではスパイクシューズは買っていなかったのでつるつる滑ってました。アイテムの回収を気にしてたらもう少し大変だったかもしれない。トーチマンステージでヘイトが溜まりまくった後だったので余計に簡単に感じたのかな?
 ボスも弱い! 攻撃が直線的だったのでスピードギアがなくても避けられました。ロックバスター最強では?

ラバーマン

 ぽよぽよギミックは話に聞いていたほど難しくなくて、比較的楽しんで進めることができました。ただ軟弱マンにはジャンプボタン押しっぱなしが地味につらくて、ボス部屋に着く頃には右手の握力が無になっていました。
 ぽよーんとロックマンを打ち出す装置をセオリー通りに使うとめちゃくちゃテンポが悪くて、ショートカットできるところはほとんど使いませんでした。これはちょっともったいなかったかも。
 初めてボスの弱点をつけました。ここで初めて敵を弱点武器で攻撃したときに紫色のエフェクトが出ることを教えてもらいました。

ヒューズマン

 死なないならいいや! と電流ギミックをとにかくごり押しで進みました。ダメージを受ける機会は多いものの、即死がないだけで他のステージよりかなり楽でした。
 中ボス戦でスピードギアのオンオフを切り替えつつ攻撃を避けているとき、なんだかゲームが上手くなった気がして大変に気持ちよかったです。
 ボスはバラバラ~と雑にバウンスボールをばらまいてたらいつの間にか倒してました。

アシッドマン

 クラッシュバンディクーを思い起こさせるステージ。いきなり即死床か……と思ったらダメージすら食らわなくて拍子抜け。
 道中のトゲはほとんどが素直な配置だったのに、上下にトゲ+回転する足場が一つあるところで残機5つ全て溶かしました。ここで初めてパイルドライブは移動PAフォトンアーツ)だと気づく。遅い。
 ボスはいろんな武器を試し撃ちしてたらいつのまにか倒してました。

トーチマン(2回目)

 特殊武器を手に入れた私に敵なし! 1度目よりゲームに慣れていたのもあってサクサク進みましたが例の場所ではやっぱり何度か死にました。
 落ち着けばなんてことないのはわかっているんですけど、強制スクロールは焦ってしまうから苦手です。
 ボスは雑にツンドラストームを撃ってたらいつのまにか倒してました。

ワイリーステージ1

 ぐるぐるの足場、謎の慣性が働いてぽろっと踏み外すので慣れるまで何度も落下死しました。スピードギアでほとんど気にならなくなることに気づいてからはかなり楽に。しかし保険のビートを1回使ってしまいました。
 そして弾幕地帯でアシッドバリアを使えばいいことに気づくまでヒットバックで死にまくりました。ヒットバック……爆撃機……うっ頭が
 イエローデビル戦は初代ロックマンをやり込んでいたおかげでブロックを避けること自体は簡単でした。下手にスライディングを使うより全部ジャンプで避けてしまうほうがやりやすかったです。弱点あるかなーといろいろ試してみたけど結局よくわからずバスターで倒しました。
 攻守のターンがしっかり決まっているボスは楽しいです。

ワイリーステージ2

 今までに比べると拍子抜けするほど簡単に感じました。強制スクロールでちょっとドキドキしたくらい。
 ボスも攻撃が単調だったのでさくっとバスターで倒しました。安心と信頼のロックバスター。

ワイリーステージ3(ボスラッシュ)

 時間がなくて特殊武器ごり押しで進めてしまいました。E缶を1回だけ使用。
 ステージの困難さに反して、ボス戦だけだとひどくあっさりしているように感じました。
 8体を通しで戦ってみるとブラストが一番しんどかったです。操作に慣れたおかげで今作のイケメン枠であるところのツンドラマンとヒューズマンのボイスをじっくり聴く余裕がありました。

ワイリーステージ4、ラスボス戦

 今作のコンセプトである歯車がいっぱいあるステージはすごく格好いいんだけど、このちょっとしたリフト地帯は必要か……?
 第1形態は攻撃できるところの位置が高かったので、まずは上に向かって撃てるもので試行錯誤しているうちにミサイルの足場に気づきました。上から落ちてくるミサイルの爆風の範囲が思ったよりも大きくて、改めて攻守をしっかり見極めるゲームだなぁと思いました。
 第2形態のダブルギアが発動してから全然攻撃が当たらなくて焦りました。最後はこっちもダブルギアでごり押し! 勝利!!!!

総評

 すごーく楽しかった!! 
 最初に書いた通り、一周目はとにかくクリアすることを目的にしていたので立ち回りや動線を気にせずただひたすらに突き進むプレイスタイルでしたが、そんな雑なプレイでも細かいところまで綿密に練られて丁寧に作られているゲーム、という印象を持ちました。
 ギアシステムが思った以上に奥深く、今まで培われてきたロックマンシリーズの雰囲気を残したまま新しい要素として馴染んでいることに感動しました。もとよりロックマンは死に覚えゲーですが、「自分のプレイの中で敵の動きをじっくり観察する」ことができるようになったことで遊び方に幅ができた気がします。
 反面、ギアシステムではどうにもならない即死要因(落下、トゲなど)が目立ちましたが、これに対する救済要素としてビートやショックガードが存在するので「どうがんばってもクリアできない」ということにはならないのが良いですね。

 通しでクリアした後にタイムアタック上位陣のプレイを一通り見てみたのですが、別ゲーすぎて笑ってしまいました。
 個人的に感動したポイントはラバーマンステージのここ!

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 普通のプレイだと右から足場を渡ってはしごにたどり着くのですが、ショートカットした人用の通り道があるんですよね。こういう感じで「ゲーム側が用意しているショートカット」みたいなのがいくつもあるのが面白かったです。

 今は難易度を上げてもう一周するか、各種チャレンジを触ってみるかで悩んでいます。
 迷わず特殊武器を切り替えられるようになりたいしラッシュもパワーギアも使いこなしたいし……まだまだやることは多そうです。

【12/1】ロックマンゼロシリーズはなぜこんなに私を魅了するのか

 アドベントカレンダーの12月1日担当のもずくです。
 私がゼロシリーズを大好きになるきっかけになった「ロックマンゼロ2」について書きました。

 私が初めて触れたロックマンは祖父母の家にあった初代、そしてその次が駅前のゲーム屋さんで新品が投げ売りされていたゼロ2でした。その額480円。
 箱一面に描かれた美しいイラストとめちゃくちゃ格好良い主人公に惹かれ、アクションゲームだから2からでも大丈夫でしょ! と即購入しわくわくしながらプレイし始めたのでした。




 オープニングステージをクリアするのにたぶん100回以上死にました。



ひたすら死ぬ

 ボロボロになったゼロがマントを脱ぎ捨てる演出、流れるDeparture(神曲)、前作をよく知らないけど痺れる演出……! と思ったのもゲームオーバーを繰り返す前の話。ほんの少し進んだところで戦うゴーレムに苦戦し、数え切れないほどゲームオーバーになりました。
 予兆から攻撃まであまり猶予がないし、どこに攻撃すればダメージが通るのかもいまいちわかりにくい。やっと倒した!! と思ったら今度は足場に穴がある状態で再戦ですからね。絶望しました。

 この記事を書くために当時のことを思い返して、あのときなぜこのゲームに苦労したのかやっとわかりました。
 私の原体験である初代ロックマンの操作は攻撃とジャンプと横移動のみで、チャージショットやスライディング(ダッシュ)、壁蹴りはありません。後続の作品やXシリーズに触れずいきなりゼロ2に手を出したのは、今思うとあまりにも無謀でした。しかもシリーズの中でも群を抜いてオープニングステージが難しいという……。
 チャージしながらダッシュで移動することに慣れるのが大変でした。

 それでも途中で投げ出さなかったのは、操作に慣れていないなりに「これは絶対に面白いゲームだ」という予感があったからでした。

その先の「死に覚え」という体験

 ひぃひぃ言いながら最初のステージをクリアした後にも地獄はありました。
 
 動力炉と爆撃機

 それぞれ初見殺し・高難易度で悪名高いこの2つで、私もご多分に漏れず死にまくりました。
 こんなのクリアできるんか……という気持ちを抱えつつ試行錯誤。ゼロのティウンティウンは数知れず。
 
 ゼロシリーズは敵の行動パターンが決まっており、ごく一部を除いて基本的にノーダメージクリアができるようになっています。
 死にまくりながらもほんの少しずつ進み、ボスに至ってまた死にまくり、そしてやっとの思いで打倒。後述するリザルトはもちろんボロボロです。

 なぜか当時の私には攻略サイトや動画を見るという考えがなかったので、ゼロ2は自分の力だけで最後までクリアしました。そういったものに頼らずとも、何度も挑戦しじっくりと研究すれば絶対に突破できるようになっています。
 私の初めての「死に覚え」体験でした。

シリアスでハードな世界観

 善と悪という対立構造が明確なシリーズが多い中で、ゼロシリーズは「信念と信念のぶつかりあい」になっています。
 資源枯渇を理由にレプリロイドを排除する政府と、それに抵抗するレジスタンス。工場を奪ったり列車を破壊したりと、ゼロがこなすミッションは実際テロリストの行為そのものです。
 敵も敵でレジスタンスの基地をぶち壊そうとしたりレプリロイドを虐殺したりとなかなかに過激で、荒廃した世界で生き抜くということをシビアに表現しています。

 そういったストーリーを際立たせる四天王たちですが、ゼロ2から始めた私は四天王なのになんで3人……? と当然の疑問を抱くのでした。
 ただのボスという立ち位置ではなく、ストーリーの中で「ネオ・アルカディアの幹部」としての役割をしっかり果たし、レジスタンスと政府が対立する理由を強調してくれます。みんな魅力的だね。

何度も挑戦したくなるリザルト制

 ゲームに慣れてステージをさくさく進められるようになってくると、次に気になってくるのは各ミッション終了後のリザルトです。
 点数制については今でも賛否両論ありますが、私は燃えるタイプでした。武器の使い分けを練習し、ステージの構造や敵の出現場所を覚え、ボスの行動パターンを研究しました。
 今回は絶対に100点行けたでしょう! と自信満々にリザルトを確認したらタイムが1秒多かったなんてこともあり、初見のときとはまた違う意味で苦労します。
 一度ゲームをクリアしてからも全く違う楽しみかたができるところに私は夢中になりました。

 アベレージ100達成した? よろしい、次はハードモードでお願いします。

久しぶりにやったよ!

 これは……ひどい……。

 ロックマンゼロコレクションが発売されてから8年が経つそうです。8年……8年!?!?!?!?(ちなみにゼロ2が発売されたのは15年前だそうです)
 引き出しの奥から引っ張り出してプレイしたらやっぱり面白いしDepartureは神曲だし、きっと私はいつまで経ってもこのゲームが大好きなんだろうなと思いました。

ロックマン11を始めた

denji-ch.hatenablog.com

 なるほど~と興味深く読みました。
 人それぞれのゲーム体験によって体感難易度が変わってくるのかなぁと思うと面白いです。
 繰り返しプレイしていたのもあって私は初代をあまり難しいとは思わないのですが、最近クラコレで初代を触った友達が「どうしてもイエローデビルが倒せない」と言っていて驚きました。
 後半の下段ブロックは2つまとめて飛び越えるのだよ。

 この記事に触発されて、購入してすぐちょっと触ったあと積んであったロックマン11をまたプレイし始めました。
 フォロワーさんの感想から難しいんだろうな~となんとなく予想していたので、難易度はADVANCEDで。(自分に甘い)



 とりあえずパイルマン→ブロックマン→ブラストマン→トーチマンの順で倒しました。
 ボスの弱点について全く知らないのでなんとなくイメージで選んでます。



 このゲーム難しくないですか?



 「おれはロックマンゼロシリーズハードアベ100達成済だぞ!!!!!!!!!!!!」って叫びながらパイルマンステージで2回コンティニューしました。
 もちろん2Dアクションゲームに対するブランクもありますが、それを差し引いても道中が難しく感じます。
 足場を渡っていくところでヒットバックで落下死してこれだよこれ! となったり、ダメージが重なったまま中ボスに突入して初見殺しされたり。

 とはいえ、咄嗟にギアを発動できるようになってからだんだん余裕が出てきて、パイルマンステージで2コンした後はトーチマンステージまですんなり進むことができました。
(雑魚を倒すと画面が真っ暗になっちゃうところで残機を5つ溶かしました。下手か……)
 パワーギアでごり押すのも、スピードギアでパターンをじっくり観察するのもすごく楽しいです。たぶん、今までロックマンに触れてきていない人はギアを上手く使えるようになる前に「難しい!」ってなっちゃうのかなと思いました。

 難易度がADVANCEDなのもありますが、道中に反してボス戦は簡単に感じます。ギアを駆使して綺麗に避けられる攻撃ばかりなので、理不尽さがないところが今どきのゲームっぽいです。

 個人的にはタイムアタック上位の人のプレイが見られるのがとてもアツいです。超面白い。単純に攻略のヒントになるのもいい感じです。
 まだまだ遊び足りないので、周りの人より一足遅れてですがやりこんでいこうと思います。

連休と選択的引きこもりの話

 秋は祝日が多くていいですね。


 長いお休みが明けるとよく訊かれる、非常に答えにくい質問。

「連休は何して過ごしたの?」

 朝から掃除をしたり溜まったタスクを片付けたりちょっと凝った料理を作ったりゲームをしたりごろごろしたり……
わたしの中では非常に充実した盛りだくさんの時間を過ごしているのですが、それをひとつひとつ説明するとちょっと面倒くさい人になってしまう。
いろいろと考えを巡らせた末に、結局「家でゆっくり過ごしました」の一言で済ませます。

 そうすると返ってくる答えが、

「なんで!? もったいない!」

 何をもって「もったいない」と評しているのか不思議ですが、こう言われると悪いことをしているわけではないのに首をすくめてしまいます。
 旅行に行かないのか、映画を見に行かないのか、テーマパークに出かけないのか。
 外の世界に出かけることも綺麗になった部屋でおいしい手料理を食べることもわたしにとっては同じ娯楽で特に優劣はないので、連休明けにあまり親しくない人と話す機会があるといつも少し緊張してしまいます。

 わたしはこの三連休、人と会ったりほんの少し遠出をしたり、いつもの自分よりちょっとだけアクティブに行動しました。
 その反動がきたので今週はできる限り引きこもる予定です。

人を好きになる練習をしようと思う

 先日仕事で知り合った人とランチを共にする機会がありまして、その人の語った内容が自分の人生観と全然違って面白かったので自分用メモ。
 (うんうん唸りながら記事にしてたらランチの日から2ヶ月くらい経ってしまいました)

 見た目が佐久間まゆにそっくりなので仮にマユさんと呼びます。性格は全然似てないです。

 マユさんは大学時代にある分野で結果を出したのち新卒で電通に入り、数年間様々なプロジェクトに携わった後「もっと手の届く範囲の人を笑顔にしたい」という理由でベンチャーに転職。年収は400万下がったけど毎日充実していて楽しい! と言っていて、私だったらどんなに仕事が楽しくても年収が400万下がったことを大したことじゃないみたいに言えないな……と価値観の違いを感じたのを覚えています。
 毎晩仕事仲間と飲み歩いたり休日には趣味の集まりに出かけたりと、マユさんは本当の意味での「リアルが充実している人」で、根暗おたくな私とは住む世界が違うなというのが第一印象でした。歳はそう変わらないのに私より何段も上の人生のステージにいて、きらきら眩しい人。「こちら側」ではない人。

 ひょんなことから読書が趣味なマユさんと好きな作家の傾向が似ていることがわかり、「明日ランチ行こ!!」と半ば強引な形でご飯に誘われ(根暗なので断れない)、楽しみな反面溢れ出るパリピオーラにびくびくしていました。
 実際のところマユさんはBBQと飲み会とカラオケが大好きなパリピではあるものの、一対一でお話ししてみると明るく気持ちの良い人で多方面に造詣が深く、話していてとても楽しかったです。当時の私は自分の進退や人生にうじうじと悩んでいたのですが、知り合って間もない私の話を真摯に聞いてくれて非常に助けになりました。そしてすっぱり仕事を辞めました。(この話はまたの機会に)

 働くということに関して自分の中でいろいろ思うところがあり、最近様々な人に「働いてお金を稼ぐことのモチベーションはなんですか?」と質問しているのですが、マユさんの答えは「仕事が楽しい。自分の働きで大きなプロジェクトが動いて、結果が数字として出てくるのが面白くて仕方がない」でした。
 趣味のため~とか家族のため~みたいな答えが帰ってくることが多かったので(それが悪いとかいう話ではない)、仕事自体が楽しいという答えは公務員だった私にとって新鮮でした。私も今後そう思える仕事に出会えるかな~出会えたらいいな~。
「お金を稼ぐということ」についてもずっと考えているので、これも後々記事にまとめたいなと思っています。


 私が飲み会や人の集まるイベントが苦手でなかなか交流を広げられないという話をしたら、その気持ちもわかると肯定してくれたうえでこう言われました。


「私は人が大好き。人間が大好き。相手のことをもっとよく知りたいと思うし、だから飲み会やカラオケに誘う。仲良くなってみると、悪い人ってそうそういないんだよね」


 私はオタクが使う「一般人」という言葉の差別的なニュアンスがあまり好きではないんですけど、自分が今まであまり深い仲ではない人に対して同じ姿勢をとっていたことに、マユさんの言葉のおかげで気づくことができました。
 あの人とは考え方が合わなさそう、住む世界が違う、趣味の領域が違う……等、「見える範囲」だけで相手を決めつけて、相手を知ろうとする努力を放棄していました。ネットでもリアルでも。
 
 「あなたのことをもっと知りたい」という姿勢でマユさんが普段から人と接しているからこそ、職場の隅っこにいた地味で目立たない私をランチに誘ってくれたんだなぁと思うと、不甲斐ないやら嬉しいやらで不思議な気持ちになりました。
 私もいつか食事に誘う側になりたいです。

 他人のことを知ろうとする努力を怠ってきたばかりに、この歳になって自分から他人に歩み寄る方法がわからなくなってしまった。
 少し前から新しい環境に身を移したので、これを良い機会だと思って練習していけたらなと思っています。