迷宮組曲 ミロンの大冒険

迷宮組曲(副題:ミロンの大冒険)は、1986年にハドソンよりファミコン向けのゲームとして発売されたアクションゲームです。名前の通り音楽をテーマとしており、作品の中では様々な楽器や音符などが登場します。

お互いに触れるだけで意思の疎通ができ、離れた人には楽器を使って会話をする能力を持つ人々が住むエプシロン星にある日魔人が襲来します。魔人は人々が会話に使っていた楽器を奪い、国の王女を捕えてガーランド城の奥深くに閉じ込め、そのまま城を占領してしまいます。そこで人々と王女を助けるために城へと乗り込むのが、エプシロン星の人々と同じ能力を持っていないために意思の伝達をすることができない主人公のミロンです。意外と重い設定ですね。
もしものときのためにと王女が城の中に隠しておいた魔法の道具を集めて、ひとりミロンは魔人討伐へと向かいます。

 

簡単な謎解き要素が各所に散りばめられているうえに少々アクション性が高いため、実は私自身は1周目さえクリアしたことがありません。 (言い訳させていただくと、夢中になって遊んだのが小~中学生のときなのです。今プレイすればたぶん……?)

ミロンの攻撃手段は「シャボン」で、斜め上と斜め下に撃つことができます。ストーリー上で中ボスを倒すと手に入るクリスタルを取ると、シャボンの飛距離や威力がアップしたり大きくなったりと強化されていきます。一説によるとラスボスよりもこの中ボスたちのほうがよっぽど厄介だとかなんとか。

 

ストーリーの中では「王女が城の中に隠した魔法の道具を集める」となっていますが、半分くらいはショップで買うことになります。ぼったくりもあるよ。(小声)
購入のためのコインはステージで拾うほか、ボーナスステージで大量に手に入れることができます。このボーナスステージ、物語のもう一つの目的である「奪われた楽器を集める」と繋がっており、ステージに隠された楽器ケースに触れると突入することができるのですが……
ゲーム内に楽器ケースは7こなので、7回ボーナスステージに行くことができます。ボーナスステージではステージBGMとは違った特別な音楽が流れるのですが、最初は太鼓の音だけがタンタカタンタカタンと鳴っているだけで一瞬あれっ???となります。ゲームを進め、2つめの楽器ケースを取るとBGMにシンバルが追加されます。その後もチューバ、オカリナ、ハープ……とどんどん増えていき、最後の楽器ケースを取ったときに本当のBGMが完成する、というわけなのです。完成版は必聴ですよ!

 

ステージ(=部屋)にはそれぞれ名前がついており、ドミノの部屋、迷いの部屋といったギミックを表したものから、ねじりん棒の部屋、ハドソンの部屋といったユニークなものもあります。冒頭で難易度について少し触れましたが、理不尽というほど難しいわけではなく何度もチャレンジして試行錯誤を重ねればいつかは突破できるくらいに調整されています。ただし氷の部屋、君は許されない。(ほぼ毎回ここで詰む)
某通販サイトのレビューには「難しすぎて挫折する」という意見が見られたので、アクション慣れしていない人にはだいぶ厳しいのかもしれません。

「試行錯誤」という点で少々残念なのは、無限コンティニューができる代わりに少々ゲームのテンポが悪いところです。アイテムを取ることでライフの最大値を増やすことができるのですが、コンティニュー後は強化されたぶんを引き継いだまま初期の数値で復活するため、まず最初にひたすら雑魚を倒してライフを満タンにする作業をすることになります。雑魚が湧くまでにインターバルがあるためこれがなかなか面倒な作業で、何度もコンティニューしているうちに「もういいか……」という気持ちになってしまうのです。
コンティニューの条件は 「スタート画面で左ボタンを押したままスタート」。心を無にしてコンティニューを繰り返しているうちに、うっかり左ボタンを押すのを忘れてスタートを押してしまいゲームが最初からに……なんてことも。

 

音楽をテーマにしているだけあって、数は少ないもののBGMは秀逸なものばかりです。これもまた飽きずに繰り返しプレイできる魅力と言えます。
8周(!)すると見られる演出があるらしいので、チャレンジする際にはぜひ私を呼んでください。

 

VC 迷宮組曲 ミロンの大冒険